つぶやき


2020/2/ 7

年頭の御挨拶

年頭の御挨拶  

 

 

明けましておめでとうございます。令和初のお正月、皆様いかがお過ごしでしたか。今年は、まとまった休みを取りやすいカレンダーとなり、どこか遠くへお出かけになった方も多いことと思います。関東地方は穏やかな三が日でしたので、ニューイヤー駅伝や箱根駅伝も良いコンディションで競技ができ、好記録も生まれたようです。

年末からIRに関する収賄問題、ゴーン氏の国外脱出などの事件が発生していたところ、年初にアメリカとイランの関係が一気に緊迫化して、今年もなかなか難しい課題が多い年のように思います。昨年のご挨拶では、一昨年の自然災害の多さについて書いたように思いますが、昨年も引き続いて前年以上に身近なところでひどい災害が発生し、地球環境の悪化に歯止めがかかっていない現状を改めて意識せざるを得ない年になりました。昨年は、国連の環境会議で、地球環境の危機的状況が討議され、SDGsへの取り組みが喫緊の課題であることが話し合われました。昨年60周年を迎えた当会では、今月31日に前橋市で60周年記念式典を開催します。その式典において、プラスチックに関する仕事に携わる事業者として、環境宣言を行う予定です。生活に欠くことのできない材料であるプラスチックの適切な利用を呼び掛けてゆく活動として定着できればと思っているところです。

さて、今年はいよいよ東京オリンピックの年となりました。私は、前回の大会の際に、「日本選手団の真紅のユニホーム!」というテレビアナウンサーの声を聴きながら、モノクロテレビで開会式の入場行進を見た覚えがあります。10月に開催された前回大会、あの頃は、真夏でも30℃を超える日は数日でしたが、40℃を超える日も珍しくなくなりつつある真夏にオリンピックが行われるとは、地球環境の悪化を嘆くべきか、大会設定のまずさを嘆くべきか複雑な気持ちです。マラソン会場などが急遽北海道へ避難することになりましたが、汚い東京湾で泳がされるトライアスロンの選手もかわいそうですね。華やかな大会の陰で、国立競技場の基礎建設に使われた型枠材の調達により、インドネシアやマレーシアの森林が大規模に失われたというニュースを見ました。経済性が優先されたためとのことですが、国連の気象会議で、グレタ・トゥーンベリさんが涙ながらに訴えていた姿が印象的に思い出されました。経済原則最優先の世界から抜け出さないと、日本に本当の幸せは来ないのではと思うこの頃です。

今年が、会員の皆様にとって幸多い年になりますことを心より祈ります。記念式典までもう少しです。今年もどうぞよろしくお願いいたします。       会長 佐羽 宏之